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皆さんこんにちは!
有限会社ネットワークサービス、更新担当の中西です。
~変遷~
目次
かつて職場や店舗の清掃は社員・店員が兼務するのが当たり前。道具は箒・雑巾・モップが中心で、見た目の清潔がゴールでした。高度経済成長と都市化でオフィス・商業施設が大型化すると、ビルメンテナンス業として清掃が独立。床洗浄機やポリッシャーの導入で、機械化=スピードと均質化が進みます。
日常/定期/臨時の区分が定着、**作業手順書(SOP)**と頻度表で品質を均一化。
カーペット清掃・ワックス管理が一般化、資機材・ケミカルのラインナップが拡充。
品質は“目視”中心から、光沢・汚れ残存率など定量評価が導入され始めます。
清掃は安全・防災・設備管理と連携し、ビル総合管理の一部へ。
ISO9001/14001の普及で、手順と記録が品質の土台に。
医療・食品・製造では**衛生管理(HACCP/GMP)**対応の清掃が分化。
高所ガラス・外壁・石材メンテなど、素材別プロフェッショナルが台頭。
価格競争だけでなく、再現性と安全を重視する選定へ。
ロボット掃除機・自動床洗浄機が現場に浸透、作業は人×機械の協働へ。
スマホアプリで打刻・巡回・写真報告、ダスト量・稼働ログを可視化。
IoTトイレや来館センサーで**“使われた分だけ清掃”**のオンデマンド化。
目的は“きれいにする”から、**“きれいを維持する仕組みを作る”**へ。
清掃=汚れを除去、消毒=微生物の不活化の役割が社会的に再確認。
高接触部位リスト(ドアノブ・手すり等)と頻度の見直し、換気が運用の要に。
BCP(事業継続計画)と連動し、緊急対応・ゾーニング・PPEが標準装備化。
依頼側も**エビデンス(記録・写真・消毒剤情報)**を重視するように。
グリーンケミカル・濃縮希釈・再生資材で廃棄・CO₂を削減。
水・電力の使用量KPI、マイクロファイバーや節水ノズルなどLCA視点が導入。
清掃は見えない価値(健康・快適・環境)をデータで説明するフェーズへ。
成果連動契約:面積×頻度から、快適度・衛生KPIで評価する契約へ。
オンデマンド運用:センサー・人流データで必要箇所を必要なだけ。
ロボティクス常用:広域・反復作業はロボ、仕上げと目利きは人。
分野特化の深化:医療・食品・ホテル・製造・学校で異なるSOPを設計。
人材の専門職化:素材学・衛生学・安全管理・データ読解を備えた**“クリーンエンジニア”**へ。
〜1970s:内製中心 → ビルメン誕生、機械化の始動
1980–90s:アウトソーシング普及、SOPと定期清掃の標準化
2000s:品質マネジメント・分野特化・安全重視
2010s:デジタル化・ロボ導入・可視化運用
2020s–:感染対策・ESG・オンデマンド・成果連動
高接触20点リストを入口・WC・EVで掲示、頻度×記録を運用。
濃縮ケミカルの希釈表を作業車に常備、ポンプ or 計量カップで誤希釈ゼロ。
動線別クロスの色分け(WC・一般・厨房等)で交差汚染防止。
ロボ×人の分担表:ロボ=広域/人=仕上げ・端部・目視検査。
写真台帳の三原則:広域→中域→近接、作業前後、日時・担当・使用剤を明記。
苦情ゼロ運用:臭気・音・水跳ねの定点チェックを開店前/昼/閉店後でルーチン化。
苦情件数/1000人来館(臭気・トイレ・床汚れ)
再汚染時間(清掃後→再度気になるまでの時間)
資機材・ケミカル使用量/平米(濃縮・節水の効果を可視化)
ロボ稼働率・充電回数・カバー面積
事故・ヒヤリハット件数(滑り・転倒・薬剤飛散)
衛生KPI(ATPふき取り・細菌数)※必要分野で
重要なのは“他社比較”より、自社現場の基準線を上げ続けること。データ→是正→再計測のPDCAが王道です。
清掃業は、
内製の雑務 → 標準化された専門職 → データと衛生の科学 → ESGと成果連動
へと進化してきました。
これから選ばれるのは、衛生・快適・環境を数値と仕組みで提供できるチーム。
ロボットと人の強みを掛け合わせ、“きれいが続く”運用を設計する——それが次の時代の清掃です